詩人:どるとる
言葉にならない気持ちに包まれて
笑うべきか 泣くべきかわからない
手詰まりの中 僕は言葉にしようと
無理やり 咲かせた花を握りつぶした
形も色もない世界を世界とたらしめるのはなんだろう
「光があれば影もある」
愛を語れば その足元に 憎しみがうずくまる
正しさを叫べば その傍らで 間違いが せせら笑う
僕は いつも言葉に出来ずに 世界から目をそらすように目をつむる
言葉にならないこの歓びをどんなふうにかたちにしようか今考えてるところさ
思考錯誤の中 見つけた答えなど
誰かと似通った言葉だから くだらない
ふれることさえかなわない物だから温もりさえ感じない
それが言葉が抱く光と影
愛を語ったその口で時には 人を傷つけている
僕が言うことが絶対的な正しさではないことを
誰より僕が一番に知っているはずなのに
あたかもそれが絶対的な正しさのように言い切る
心だけ忘れたような 街並みで
見えるか見えないか
それだけのことですべてを決めつけてしまう僕にそろそろ別れを告げたいから
嫌いなものから食べて好きな物をあとで残すように闇を知って 光を知る
愛を語れば その足元に 憎しみがうずくまる
正しさを叫べば その傍らで 間違いが せせら笑う
僕は いつも言葉に出来ずに 世界から目をそらすように目をつむる。