詩人:どるとる
夜と朝の 周りをぐるぐると
回り続けるような
誰かのくだらない概念にとらわれて
世界は 色も形もなく
自由に そこにあるというのに
僕らは いつも 何もかもに
とりあえず適当な形や色を与えたがる
でもそれはわがままな押しつけなのです
信じていた世界は やがて逆さまになって
天と地が ひっくり返って君を裏切る
その時を きっと僕らは待っていたんだよ
今ありふれた奇跡のはじまりはじまり
時間のループで 始まり終わるものを
見捨てるようなら
見限るようならここらでおしまいだわ
結果ばかりを気にする世界で
何より結果を気にしているのは
結果を嫌うあなた自身だ
いくつものその時を必死に
駆け抜けてきたのにチャンスを逃した
立ち会いたいのは涙に濡れた世界よりも
終わりを受け入れたときのあなたの笑顔
いわばそれは繰り返し迎える奇跡の瞬間
ほらありふれた 奇跡のはじまりはじまり
笑って 泣いて そんなんで 日は暮れて
気づいた僕は何かを思い出して
目を閉じる 瞼の裏に描く もう出会えない
いくつもの 場面
ああ夜は 明けて ページは先を急ぐ
ドアを開けよう 窓を開けよう
いつも その先をイメージしよう
信じていた世界は やがて逆さまになって
天と地が ひっくり返って君を裏切る
その時を きっと僕らは待っていたんだよ
今ありふれた奇跡のはじまりはじまり。