詩人:那薙
『短気やなーお前は』
僕は言った
ちょっと
お茶を取ってほしくて
頼んだだけなのに
君はめんどくさいって
怒るんだ
「短気ちゃうわボケ」
いや
怒ってるやん…
『はいはい』
僕は自分でお茶を
取りに行った
でも僕は知ってるよ
君がいつも
怒った事
後悔しているのを
申し訳なさそうな顔を
してるのを…
なんで自分は
短気なんだろって
なんで素直に
僕の言うこと
聞いてやれないんだろって
なんで
謝れないんだろって
ほらまた
後悔してる
「…っ」
あほやなぁ
『はい、お前の分』
お茶と腕を差し出し
君を抱き締めた
「いらんわあほっ」
『本間短気やなーお前は』
「短気ちゃうわボケ」
君は泣きながら
笑いながら怒った