詩人:シゲヲ
天国から手紙を受け取った子供がいた
その子は天国にいる人から届いた手紙だという
紙
白い紙
喜んでみせてくれたそれは
人の言葉が書いてあった
子供は
いとおしそうに、それをかきだいた
人はなぜ?
失ってから気付くんだろう
もしくは失いそうになった時初めて、大事な人をこの胸にかきだきたいと思うんだろう
天国からの手紙は
たしかにこの子の気持ちを受け取ってくれた
私はもう一度その手紙を読んだ
少しだけ目を閉じる
命の、手紙だ
心の、手紙だ
そこに書かれている一文をここで使わせてください
どうか
使わせてください
「生まれてくれて、ありがとう」
・・・気付いた時、涙を流していた
その子をかきだきながら
頬を涙で濡らしたんだ