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[188873] 海とカモメ

詩人:どるとる


想像だけで広げた箱庭は
終わりのない宇宙を描く
ひと夏の夢のような蝉の鳴き声のような
儚くて 切ない 痛みをはらんだ心地よさ

近づく風を感じながら
暑さの中でもだえていた

もしもの予感に心をときめかせていた 遠い絵日記の中の夏休み
画用紙いっぱいに 青いクレヨンで描いた海とカモメ

屋根の上風見鶏が 風をうけてくるくる回る
誰かがいつかどこかに置き去りにしたような
けして取り戻せない何かが この夏にはある

振り返っても 思い出せないその時だけの気持

会いたいときに会いたい いつかこの手にあった小さな太陽のかけら
パズルピースのように ひとつに重ねてはじめて絵になる記憶

瞼閉じて 思い出せるのは
かすかな 水の冷たさと 降るように注いだ陽射しの 焼けるような暑さ
しだいに過ぎる暑さを この心は感じていた筈なのに

もしもの予感に心をときめかせていた 遠い絵日記の中の夏休み
画用紙いっぱいに 青いクレヨンで描いた海とカモメ。

2015/08/04 (Tue)
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