詩人:どるとる
流れるままに 歩いていたら
行き着いた未来は あの頃イメージしてた
未来とは少しだけ 色が 違っていた
変わりゆく世界でいつまでも変わらないものを
探すけれど道に迷ってばかりだ
今にも泣きだしそうな 今にも笑いだしそうな
君の顔を ただ見ているだけで楽しい
そこに咲いている花も 吹き抜けていく風も 何かが違っても僕らはきっと
僕らにはなれなかった
そんな宛もない想像で 胸を満たして いつの間にか 長い夜がまたひとつ明けている
昨日出会ったたくさんの人たちと
また何処かで出会えますように祈る
引き出しの中の終わらない夢の下書き
昨日僕が見ていた世界は 今日の世界と同じはずなのに
雨が止んだだけでこんなに違って見える
勝手気ままに描いている夜明けのイメージは群れをなす鳥たちが羽ばたいていくような
同じ陽射しに照らされながら同じ雨に濡れていても
感じる気持ちや見聞きするものが違うよ
だから僕らの心はいつまでも ひとつにはなれない だけどひとつにならないからおもしろい
ふいに 目を閉じて
耳をすませば ほら
なんとなく どことなく
誰かの笑い声
その向こうに ある
生きているってささやくように
脈打つ 無数の音
そこに咲いている花も 吹き抜けていく風も 何かが違っても僕らはきっと
僕らにはなれなかった
そんな宛もない想像で 胸を満たして いつの間にか 長い夜がまたひとつ明けている
新しいページから 一日がはじまっていく。