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詩人:どるとる
出会いと別れの狭間で今も生きているすべての者へ
出会いは星の数ほど
別れもまた同じだよ
誰にだって そうさ
愛していた人
愛してきた人
でも 今は
愛していない
ただ 今は
昔話の物語
出会いを果たしては
別れまで引きずってきてしまう
出会いを果たしても
別れまで連れてきてしまう僕
ただ あとは 涙がほほを伝うだけ
安いドラマみたいだろう 嘘泣きの上手さに涙が出る
本当の悲しみを知らないのはまだ本当の出会いや別れを知らないからでしょうか
本を開くように
そっと今日は始まった
ただ 特別なことなどなにもないまま
出会いや別れもなにもないまま夜が近づいてきたよ 空の向こうから
オレンジと紫のコントラストに思わず涙がほほをつたう
明日もまたこんな
誰もがあじわう出会いと別れ 繰り返すかな
ああ 生きてるだけで僕たちは出会いと別れを繰り返すんだ
去り行く今日との別れを尊べ 悲しめ 惜しめよ
そして明日出会う新しい1日に喜べ 笑え 飛び跳ねろ
なんて 茶番もいいところさ
出会いも別れも筋書きどおり
つまらない
それなのに神様の予定どおり僕らはただそれだけのことに涙を隠せない
ああ とんだ茶番さ
涙を無理やり隠す僕の瞳に映ったのは大きな満月
さあ 旅を続けよう。