詩人:甘味亭 真朱麻呂
こうして覗き込めば見えるはず
君の悩みも抱え込んだ傷みもすべて
わかるはず
大切なものの中から
ひとつだけ
失わなくちゃならないとしたら
いったい僕は何を捨てるだろう
君はもちろん捨てないとしても
残ってるのは家族というシアワセ
選べないよ
家族と君なんて
きっとそんなものだろう
なくなっていいものなんて
僕にはないんだ
今年の誕生日に無理を言って買ってもらった
天体望遠鏡で君と観た月は
真ん丸で綺麗だった
クレーターの一つ一つがくっきり観られたんだ
こんな風に君といられる時間も
残り僅かしか僕にはないんだね
だから君のみせる笑顔の一つ一つを見逃さないようにしなくちゃね
いつの間にか夢から覚めて
それがすべて夢だと気づくまで
僕は君と笑い合いたい。