詩人:野上 道弥
夢にまで君が出てきて思わず飛び起きた
真夜中にも関わらず声が聞きたくなって
受話器を取り上げダイアル回すけど
どうして最後の一桁を押せないんだ
それは今ごろ君はあいつの腕の中だからかな
許されざる想いでも構わないから
叶わない願いでも構わないから
打ち砕かれる夢でも構わないから
風に消える幻想でも構わないから
君を好きでいさせて欲しいんだ
それを伝えたいだけなのに押せないダイアル
本当は少しでも邪魔したいだけなんだろうけど
本当は君を奪い去りたいだけなんだろうけど
2003/04/09 (Wed)