詩人:どるとる
夕暮れを すっかり追い越してしまったくらいに
もうすぐで夜だなあ 早く君に 会いたいなあ
ただいまっていう声が喉のここら辺までもう出てる
家までもう目の前
ただいま おかえり この世界にはいくつあるんだろう
いつものそのやりとりがどれだけ大切か気づくには
あとどれくらい 君にただいまって言えばいいだろう
帰り道で考えていたんだ 僕がただいまって言うまえに
君はおかえりって言うから それがなんだか可笑しくて笑ってしまうの
何気ない君の優しさほど気づけない 鈍感なのは
昔からだとかすぐ話をそらすのも昔からだって思う
愛してるって言うのは恥ずかしいから ごまかすように言うよ
いつもの言葉に隠して
おはよう おやすみ そんな言葉をあとどれだけ言えるかな
指折り数えているんだよ どれだけ長くてもこの時間は
永遠じゃないから たまに我に返ったように気付くと
涙なんか流してる自分がいるんだよ そんな僕を君が見て
君も泣いてしまうからしかたのない二人だねって笑うことにしてる
大切な人やかけがえのないたくさんのものに
それは そっと灯っている あたたかな光
まるで足の遅い僕を待ってくれているように 行く先を 照らしてくれる 優しげな道しるべ
それは、あなただったりするよ
ただいま おかえり この世界にはいくつあるんだろう
いつものそのやりとりがどれだけ大切か気づくには
あとどれくらい 君にただいまって言えばいいだろう
帰り道で考えていたんだ 僕がただいまって言うまえに
君はおかえりって言うから それがなんだか可笑しくて笑ってしまうの
喧嘩しても 笑って許してしまうの
いつの間にかなんで喧嘩してたのかも忘れてしまうの。