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[189365] 欲望の果て

詩人:どるとる


何気ないくらいに毎日どこかで誰かが

死んでいることに気づいてしまったんだ

幸いなことに恵まれている僕たちは

好きな物を食べ きれいな服を身にまとい
何不自由ない生活をしている

それでも不満を言うのはただのわがままと気づきもせずに

無い物ねだりでそれ以上何を欲しがるの

誰かが羨ましがるような暮らしを手に入れててもなお

君は贅沢に多くを求めてしまう

肥え太った人たちは働くことを知らない

誰かが汗を流してることをあざ笑ってる

何もやらなくてもそれなりに生きられる

そんな便利な時代に生まれた不幸を嘆く

人たちが果たしてどれだけいるかなあ

人の欲望は果てしなく 何処までも底知れない

きっと求めているのはそれほど欲しい物でもない

ただいつでも埋まらない隙間を何かで塞ぎたいだけ

余白みたいな空欄を隠したいだけ

欲張ったぶんだけ腹が減る
捨てたのはきっと僕にとって 本当に大切だったもの

無い物ねだりでそれ以上何を欲しがるの

誰かが羨ましがるような暮らしを手に入れててもなお

君は贅沢に多くを求めてしまう

ほら、欲しい物を手に入れてもなぜか
満たされないのは本当に欲しい物を手放したから。

2015/10/05 (Mon)
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