詩人:どるとる
宛もなく 枝先からこぼれ落ちるように
旅立った木の葉の一枚に重ねる想い
何処へ行くのかは風だけが知っている
名前もないけれど 色褪せていくけれど
さよならを 言うよ
なぜか さみしくなる
わけもなく切なくなる
夕暮れの街並みと 家々に灯る明かり
優しげなその光が家路を照らしている
いつかこの手を離れていった
君のぬくもりをまだこの手は覚えてる
今の気持ちを形にする言葉もなく
ただ見つめているよ空のずっと向こう
何ひとついいことなんかないって
言う人も生きているだけで幸せだって
教えてあげたいよ
気づかないあいだに幸せのそばを通り過ぎてた
印象深い季節ではないはずなのにね
凛とした空気の中に見覚えのある団栗
それは僕の中に落ちてるたくさんの思い出 夕焼けに染まる季節
振り返る誰もを懐かしくさせるような
じんわりと胸を焦がす オクトーバー
夕暮れの街並みと 家々に灯る明かり
優しげなその光が家路を照らしている
いつかこの手を離れていった
君のぬくもりをまだこの手は覚えてる
なくした愛をまだ探している。