詩人:どるとる
ああ 行く宛のない気持ちがひとつ
色とりどりの思い出がこの街をきれいに染めている
ほらごらんよ 今日も無事に暮れていく 僕らの街並み
家路に着いた僕にもただいまって 言ってる そんな気がするけど僕の気のせいかな
さよならだけでは あまりに悲しいからね
また明日ねって言えば明日も会える
そんな気持ちで 手を振る帰り道
僕と君の繋いだ手が離れていくとき
最後に残るものは かすかなぬくもりと
君がくれた 愛の言葉
少し遅れて僕も遠ざかる 君の背中に つぶやいた
ああ 空っぽの気持ちを満たしていくのは
ほかの誰でもない君の優しさだってことはわかってる
喧嘩別れしてしまった今日も 明日にはきっと笑いあえる
転んでできた傷痕と同じくらい重ねる思い出は僕を大人に変える魔法
そうやってつかの間の別れを重ねて
さよならの痛みと向き合う強さを知る
知らんぷりすることはできない痛みだ
いつかそうして二人が大人になるとき
優しい気持ちで誰かを愛せるように
夕暮れ色に心を染める
あの夕暮れは僕らに優しさを教えてくれたから
言葉じゃない気持ちのやりとり
計算なんかじゃ割り出せない答え
そんな 気持ちが宝物
気づいたときに僕はまたひとつ昨日の僕より大人になる
さよならだけでは あまりに悲しいからね
また明日ねって言えば明日も会える
そんな気持ちで 手を振る帰り道
僕と君の繋いだ手が離れていくとき
最後に残るものは かすかなぬくもりと
君がくれた 愛の言葉
少し遅れて僕も遠ざかる 君の背中に つぶやいた。