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[189536] 世界を料理

詩人:どるとる


皿の上には いつも
朝が 用意されていて

頼まなくても 太陽が昇ってくれるんだ

それを余計なお世話とか ありがた迷惑だなんて
言葉で形容するなら
この世界であなたが生きる 意味なんてもはや無いね

絶え間なく空っぽの皿の上に

盛り付けられた 時間を消費して

なんとか 調味料で味を変えて

食べてるにしか過ぎない僕らは

いつの間にか甘い幻想に耽って

世界を料理している気になってるの

気になっているだけなの

融通の効かない人たちの計らいで
神様の所在は 空の上に隠されて

天に召します神様に祈りを捧げれば
天は我らを照らし救いの光が降りてくる

それを くだらない迷信と言い切るには
まだ 判断材料が足らないな だから 料理はできない

舌なめずりをしながら 死を待ってるのに 朝は無情にやってくる

わかりきった答えでも隙間を埋める

ちょうどいい 間に合わせにはなるわ

舌をごまかしながら だましながら

なんとか不味い料理でも美味くみせて

無理やり食べてるにしか過ぎない

胃に流し込んでいるだけ

絶え間なく空っぽの皿の上に

盛り付けられた 時間を消費して

なんとか 調味料で味を変えて

食べてるにしか過ぎない僕らは

いつの間にか甘い幻想に耽って

世界を料理している気になってるの

気になっているだけなの

それだけで世界は

ひとつのご馳走にも変わるの

癖になりつつあるのそのへそ曲がりな味付け。

2015/10/18 (Sun)
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