詩人:どるとる
目を閉じたその先に
果てしない暗闇が
世界から 一切の色を消した
何ひとつ 僕らは知らないままで
ただ静かな夜に身をあずけている
変わらない暮らしの隅っこに
放られた夢の残骸 目障りなら棄てればいいのに
それは 耳をふさいでも 流れ来る
思い出たちの奏でるオーケストラ
繊細な 指先が 音を紡いでいく
何かが変わる音がする
ほら ほら ほら
魔法もない世界なのにね
今なら魔法だって使えそうな気がする
暗闇に閉ざされていたはずの世界は
しだいに 色を取り戻した
夜明けが 闇を光で照らせば
嘘のように 色とりどりの世界
まずは何をしようかな
とりあえずは腹ごしらえ。