詩人:どるとる
メトロノームのように行ったり来たりする旅の行程
メトロの迷路みたいな 路線図には明日の行き先はあるかい?
繰り返される日々の所々に 涙々のドラマがある
棘のように 突き刺さったままの
あの痛みに いつかさよならする日を
待っているような気がする
旅に出るならば 悲しい思い出も
鞄に詰め込んで 明日に連れていって
いつか遠い街で 懐かしく紐解けるように
新しい季節のはじまりはなぜかそわそわしてしかたない
大好きだったあの歌を道連れに次の目的地を目指す
割りきれない計算ばかりしていたら 大切なことを忘れた
どっちつかずの表情のままで
風にさらわれるように飛び出した街
思い出をもう振り返るのはやめた
心を染めるのは新しい色です
ふれたことのないぬくもりを訪ねて
いつか遠い街で 空を見上げながら
今日の涙を 今日の笑顔を思い出すだろう
小雪混じり始発電車に飛び乗って
曇りガラスの向こうで泣きじゃくる人を
慰める言葉は今の僕には思いつかない
またいつか会う日には 今の僕よりずっと
強くなるよ この約束は誰かを傷つけてしまう
でもきっといつか 君を笑わせるよきっとね
棘のように 突き刺さったままの
あの痛みに いつかさよならする日を
待っているような気がする
旅に出るならば 悲しい思い出も
鞄に詰め込んで 明日に連れていって
いつか遠い街で 懐かしく紐解けるように。