詩人:さみだれ
空のてっぺんには
いつも夜があります
明るいときにも暗いときにも
私の頭の上には
絶えず夜があります
健やかなときにも病めるときにも
気持ちの先には
やはり夜があります
優しいときにも悲しいときにも
この夜は生ぬるい風が吹き
ぼんやりとしたものが
もぞもぞと思考を徘徊し
貶したり誉めたり
駄々をこねたり従順になります
私の見る空のてっぺんには
いつまでも夜があります
晴れた日にも雨の日にも
頭の上には
きちんと夜があります
忙しいときにも穏やかなときにも
魂の天蓋には
まだ夜があります
死の淵にも生きる糧にも
この夜がとんと胡座をかき
不精な私が
"今日はどうだったか"と尋ね
笑われたり諭されたり
無口になったり饒舌になったりするのです