詩人:望月 ゆき
君が 帰らなくなってからも
太陽はのぼり
いくつもの朝が来て
いくつもの夜がとおりすぎた
それは「日常」という名の
偉大なる 魔法
海は
まぁるくなって地球をつつみ
どこまでも ひとつ
君は今 どこらへんなんだい
きっと
誰よりも 自由で
誰よりも はるかなる存在となって
永遠という名の海から
相変わらずの僕たちを ながめているのだろう
けれど
いつだって 戻っておいで
ひとりで 泳ぎつかれたら
ひとりが さみしくなったら
僕も
僕たちも ここにいる
君がどこにいたって
すぐに 見つけられるよ
はるかなる君よ
はるかなる海に 永遠に 眠らん