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[189882] 流星群の夜

詩人:どるとる


とびっきりキレイな星を君に見せたくて

自転車 転がして 長い長い坂道を かけ上った真夜中

坂の頂上に着く頃には 流れ星が

ちょうど 間に合わせたように僕らのことを待っていたように
いくつもの光が 弧を描いて落ちた

闇の中に 青く 輝くあの星に 願いをかけた

「こんな時間が永遠に続けばいい」

獅子座流星群 君は見たことないらしい

図鑑で調べて僕もわかった でもちょっとだけたよりない

目をまんまるくして見上げた 夜空に

まばたきするのももったいないくらいの景色だったよ

たくさん星があるから願い放題だねって君が笑ってた

僕は そんな君にみとれてた

好きという言葉さえちっぽけだった

ポケット 探る あめ玉ひとつ 君にあげた
残ったもうひとつは僕が 頬張った

噛み砕くとレモンの味がした
酸っぱいけど 甘くて美味しかった

坂の頂上に着く頃には 流れ星が

ちょうど 間に合わせたように僕らのことを待っていたように
いくつもの光が 弧を描いて落ちた

闇の中に 青く 輝くあの星に 願いをかけた

「こんな時間が永遠に続けばいい」

あの日の願いは きっと届いたよ。

2015/11/16 (Mon)
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