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[189899] 夜とくらげ

詩人:どるとる


くたくたの街は真夜中過ぎ

通りには静けさだけが海月みたくただよう

行き交うような誰かの思いと思いを

つなげては 切り離すように

いくつもの光と影が この世界を七色に染めてる

やわらかなぬくもりを探してた気がする

どこにあるんだろう たとえばありふれた優しさは

ありあわせの 愛の言葉ささやいて

冴えない日々を こんな眠れない夜を

いっそ馬鹿馬鹿しいと笑い飛ばしてくれないか

冷や飯を かっ食らう
物寂しさときたら 世界が終わる前兆みたいな気分だよ

だから ためらいなんかドブ川にでも捨てて抱きしめて

ゆらゆらの 光に 目を眩ませて

ちんけな 手品師にだまされて 「希望」の所在を見失う

いくつもの 理想と現実が 交錯する 天と地が逆さになって

欲望で満たされたプールに 肩を沈めれば

ほらね 退屈なんかは 目には入らないんだ

とっておきのあの歌で世界を ぶち壊して

忘れてるような場所に咲いた花の名前

思い出して 気づいたときには空を見上げて遠い目をしてる

ほらね 昨日と今日みたいに 思い出はそんなに離れてはいない

何が言いたいのかなんて最早忘れた

ただ、すきま風が吹くような 空欄を埋めたいだけ
それだけだ

ありあわせの 愛の言葉ささやいて

冴えない日々を こんな眠れない夜を

いっそ馬鹿馬鹿しいと笑い飛ばしてくれないか

冷や飯を かっ食らう
物寂しさときたら 世界が終わる前兆みたいな気分だよ

だから ためらいなんかドブ川にでも捨てて抱きしめて。

2015/11/18 (Wed)
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