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詩人:どるとる
表通り 駆け抜けていく プレゼント小脇に抱えた家族連れ
子供は 早く早くと お母さんとお父さんを急かすように呼んだ
あとからお父さんとお母さんが 困った顔で子供を追いかける
そんな シーンが 微笑ましく見えた
クリスマスの夜にはどんな子供も同じ気持ちだよ
サンタクロースが いないことくらい
みんな知っているけどないしょだよ
夢がなくなっちゃうからね
だからサンタクロースの格好して プレゼントを枕元に置いてるのも
知っているけど 昨日サンタクロースが来たんだよって
お父さんを 悲しませないように笑うの
そんなクリスマスがもうじき 雪とともにこの街にやって来る
緑と赤のクリスマスカラーに染まった 街を 恋人たちが歩く
いつか私も カッコいい恋人と歩くのかななんていう娘にどうかなってお父さん
ちょっとムッとしたような顔で マセタ娘に焼きもちやいてる
そんなこと毎年やっているのに毎年新鮮な気持ちになるのはどうしてかなあ
誰にも子供の頃にはクリスマスは楽しみだったはずだよ
毎年25日には大きなツリーとケーキ
みんなでそろって パーティーをするんだ
その夜だけは夜更かししてもね 怒られないの 特別な夜だから
でもね零時には 寝なさいってお父さんが言うんだ
ないしょで見てたの
お父さんがサンタクロースの服に着替えてるの
全く毎年 わざわざよくやるよねって見てたけど
泣いちゃうくらい本当はとても嬉しかったりするの
だから後ろ向いてる背中にありがとうって小さくつぶやいた
来年もよろしくねお父さん
私だけのサンタクロース。