詩人:どるとる
心の浜辺に貝殻いちまい
砂浜に投げ出された
それはいつかの記憶
君を愛した記憶
君が僕を愛した記憶
まだ忘れてなかった
どうしてなのかな
不必要な思い出になってしまったのに
手放すのが惜しいのか忘れられない記憶のひとつなのさ
貝殻いちまい
それだけなのに
貝殻いちまい
小さくて大きくて
短いようで長い
そんな記憶さ
貝殻いちまいは
貝殻いちまいは
その大きさ以上の
ものを残す 心に
そうだよ、まだ僕は君が好きです
いつかなくした貝殻いちまい
君とはもう会っちゃいけないのにこんなに会いたい
会いたいよ
素敵な色の
素敵な模様の
この世界にたったひとりの君だから
貝殻いちまい
今はどこの海岸の
どこの波にただよってるんだろう
もう岸に着いてしまったかな
なぜだか 気になる
貝殻いちまいぶん以上の大きな思いを残してきた 記憶
今さら こみ上げる記憶 まるで満ち潮
満潮の思い。