詩人:甘味亭 真朱麻呂
ひとたび、その花が開花すれば
人は否応なく憎しみの命ずるままに走ってしまう
そして、太陽のような温かな光がそこに差せば
また、闇は晴れ
その人は自分の罪深さを嘆くんだ
それが後悔というもの
私たちは罪に罪を重ね
とうとう償いきれないほどの罪を重ねてきた
小さな嘘にしても罪は罪
集まれば大きな罪にもなる
闇はそんな弱い心につけ込みやって来る
光はそれでも人の温かさや優しさを知っているように
ひっそりと私たちを照らす
まるで部屋の一隅に
に作り出された日陰と日向のように
そして私たちの足元にできた人の影のように
闇は在り続け
光もまた在り続けるんだ
ずっと在り続けるんだ
暗く音もない心の奥の奥に。