詩人:どるとる
たとえるならば 疑うこともなく
たったひとつの正しさを信じるなら
この世界には個性なんていらないね
色鉛筆も赤青黄色があればいい
色褪せたそばから色づいていく
唯一無二の自分自身を見つけ出せ
自分の思うことが世界のすべてではない
やっと気付いた僕は 振り出しにいた
決まりきったような形や色ならノーサンキュー
出たとこ勝負だ 大いに悩み迷おう
この世界の色に容易く染まってたまるか
ありきたりな色に染まる訳にはいかない
答えのさらに向こうにある答えを
探したところで何がわかるというのか
たとえば パレットの中に出した色のありのままの気持ちを知らない僕らは
たかが一端を垣間見ただけで すべてを理解した気になって おごり高ぶる
世界の縮尺 あるいは形や色を決めるのは
自分のこの心だということに気付いた
つまらない 計算式に左右される思考回路はゴミ箱へ
ここからはレールから外れた旅だ マニュアルは役立たず
この世界の思惑通りに動いてたまるか
世界のいいようにはさせないんだよ
この 心を染める色は何色とはいえない
でもきっとあざやかな色なんだろう
ああ 新しい景色や空や風に出会うたび
僕の心は その色に染まる
ほら 立ち止まってなんかいられない
探しに行こう たった今から
決まりきったような形や色ならノーサンキュー
出たとこ勝負だ 大いに悩み迷おう
この世界の色に容易く染まってたまるか
ありきたりな色に染まる訳にはいかない
つまらない形にとらわれる訳にはいかない
だから僕らにはきまった色がないんだろう
いつでもどんな色にも染まれるように。