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詩人:どるとる
雪の気配が 静かにこの街を
ゆっくりと 白く染める頃
アリとキリギリスの話みたいに
僕は冬支度をととのえる
キリギリスみたいにはならないさ
忙しくしていれば悲しみさえも紛れていいだろう
窓から 眺める 街並みと 広がる星空は
まるで プラネタリウムみたいに見えます
星降る夜にだけもしも たったひとつだけ願い事が叶うなら誰の幸せを願うだろう
誰かにとっては いつもと変わらない
1日も クリスマスというだけで特別な日
明日この街に雪が降るなら それが何よりのプレゼント
残された想いは きっと言葉になるその時を 待っている
なぜだろう いつもの君の笑顔が いつもより輝いて見える
遠い昔に聞いたおとぎ話にあるような
夢みたいな景色だ七色に染まる朝
ポストに届いた押し花の絵はがき
僕はその花の名前を知らない
絶え間なく流れる時間のほんの
少しのあいだだけ この街は いつもよりにぎやかになる
物語をはじめよう 誰かが刻んだ足跡をたどるように わだちに沿って続く道
どんな色をしているのかな君が見てる空は 僕と同じならいいなとふと思う
赤や緑に 染まった街並みが 夜の訪れを待ちわびるように そわそわしてる
たとえばこの世界に 奇跡なんてものがあるならば
それはきっとこんな気持ちみたいにささやかなドキドキ
どんな価値ある宝石より かけがえのない待ち遠しさだよ
まだ雪かきされていない道に ふたつつけた足跡
先も見えないくらい高く積もっている
でも あっという間にとけてしまう
明日この街に雪が降るなら それが何よりのプレゼント
残された想いは きっと言葉になるその時を 待っている
なぜだろう いつもの君の笑顔が いつもより輝いて見える。