詩人:どるとる
僕は 自転車で 駆け出して行く雨風に さらされ 洗濯物がびしょ濡れ頼りの 傘も 役立たずのお荷物さ春も嵐も 重ねた思い出も 台風何とか号に僕らはなすすべもなく 負ける 負けたとぼとぼと 帰るはめになるさきっと僕は 偏ったプライドをぶら下げて台風東日本上陸 天気予報を無視した無謀な 挑戦を やってのけた飛んでゆく ゴミ箱の蓋 色褪せた手配写真自然の驚異の前じゃ 僕らはちっぽけだ川が氾濫して マングローブみたいだ。