詩人:どるとる
自殺者が 年々増えています
新聞を見つめて 今さらかと思う
誰かの つまらない話に
相槌だけうって 聞き流す
たとえば 楽に死ねたなら
僕だって 死にたいと思う
どうして 生きているんだろう
どうして 生きていくんだろう
もっといえば なぜ生まれたんだろう
わからないことばかりだ
答えのない ことばかりだ
でも 答えを出そうとするから
埋まらないままの解答欄には
埋め合わせのように
「ただなんとなく」
そんなあやふやな言葉でごまかした
戦争で1日に何人死ぬんだろう
命を大切にしようって言うけど
それは平和な場所でしか言えない
命がいつなくなってもおかしくない
国に生まれた人たちは日々 そんな思いと隣り合わせなんだろう
生きていることが正しいなら
死にたいと思うことは間違いなのか
生きることも死ぬことも出来ない僕は
地に足を着けることもできず
いつまでも 宙に浮いたまま
自分にさえなれずにいる
この街のだらけた雰囲気に
のみ込まれてしまう
明かりに群がる虫けらさ
風が 擦りきれそうなほどに冷たい
高架下で アスファルトの壁に寄りかかり
ここから見えるだけの星を探した真夜中
頭の上を電車が通りすぎてく
どうして 生きているんだろう
どうして 生きていくんだろう
もっといえば なぜ生まれたんだろう
わからないことばかりだ
答えのない ことばかりだ
でも 答えを出そうとするから
埋まらないままの解答欄には
埋め合わせのように
「ただなんとなく」
そんなあやふやな言葉でごまかした。