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[190133] ナイトスイミング

詩人:どるとる


今何しているかな
どんな気持ちかな

離ればなれの思いと思いが行き交う

窓から見えるのは星が輝く夜空

仕事も早く 切り上げて本当は

君に 真っ先に 会いに行きたいけれど

僕はあまりに忙しすぎる

もうちょっとだけあとちょっとだけ
待ちくたびれていて
終電には間に合うように帰るから

加速してく両足はスピードを上げて

大切な人の 涙まで走ってく

待たせてごめんね 今すぐ帰るよ

待たせたぶんだけ 罪滅ぼしするから

僕は魚になって 広がった暗い海をナイトスイミング

貧乏揺すりばかりしている頃かな

電話もいいけど 君の顔が早く見たい

寂しさは 一度抱いたら離れない

電車の中には 疲れはてたように
眠りこける 人たち

窓の向こう 月が出てる
ぼんやり 浮かぶ街明かり

あのひとつひとつが誰かを待ってる

加速してく両足はスピードを上げて

大切な人の 涙まで走ってく

待たせてごめんね 今すぐ帰るよ

待たせたぶんだけ 罪滅ぼしするから

僕は魚になって 広がった暗い海をナイトスイミング

変わることのない暮らしの椅子に

ただ凭れて 時どき暇を見つけては

隣をうかがいこっそり遊ぶ

誰かの寂しさとか 切なさを思うと

僕までなんだか同じ気持ちになってしまう

だから、魚になって 飛び魚のジャンプで
飛ぶように帰るよ

下手くそな平泳ぎ
覚えたてのナイトスイミング。

2015/12/07 (Mon)
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