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[190150] やさしい雨

詩人:どるとる


恋をしたのは いつだったでしょう

胸の奥が シュンとなってしまうような

そんなはじめての気持ちなんだ
通り過ぎてく時間さえ愛しい

君の瞳の そのガラス玉みたいな
鏡に映る 色とりどりの季節

メリーゴーランドに乗せて 連れていこう

言葉にならない 気持ちになったとき

どんな知識も役には立たない

恋をしているだけで無力になるよ

でも今までのどんな気持ちより

満ち足りた幸せに出会えたような

薄紅色に 想いは染まって

ああ 引き返したくない この迷路から

いくつ 空を見上げて
いくつ 花を 愛でても 変わらない世界

握った手のぬくもりだけで お腹いっぱいさ
照れ隠しみたいにして笑った

18の僕は 遅咲きの初恋の夢の中にいた

持ち得るすべての策を労しても

手に入れることはできないこの幸せ

さすがの僕の言葉の在庫も品切だよ

やさしい雨が ほほをすべるように降る

心は濡れている 歓喜の涙に

ああ どうして 僕らは恋をすると
こんなにも 弱くなってしまうのかな
でも その代わり 恋をすると
こんなにも 優しくなれるんだ
誰かを愛することでわかったことの1つ

言葉にならない 気持ちになったとき

どんな知識も役には立たない

恋をしているだけで無力になるよ

でも今までのどんな気持ちより

満ち足りた幸せに出会えたような

僕は 必要のないすべてをなくして
最後に残った必要なただひとつの物に気づいた。

2015/12/10 (Thu)
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