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詩人:旅人モドキ(左利き)
早朝から夕暮れまで
アチコチ移動したもんだ
お昼ごろには学園祭で活気づく
かつて通ったなつかしい校舎をめぐり
今はあるくと数時間はかかるばしょで
フェスタ会場でやすらぐ人の往来をよこめに
くらがりに紛れつつヒッソリと座って
客席や舞台のようすをうかがって居るんだから
やがておれは缶コーヒーのくちを開ける
もう年齢制限にしばられる歳じゃない
だからといって
いちにん前のオトナだという訳でもない
ハンパなときを生きているのさ
漠然とした不安をかかえつつ
己がすすむこれからの道筋を
このアシで固めていくんだといい聞かせる
しずかにウタを聴きながら
ゆっくりとブラックをのどに流しこみ
ただ目のまえにあるステージにむかって歩むのだろう
そこに立つモノの迫力をたしかめる為
たよりない足跡をどうにか刻みつけ