詩人:あわこ
私、この世からいなくなりたいもん
だから証拠を見せてやるんだ
そう言って爪で手首をひっかく
何度も 何度も
私、もう消えたいな・・・
だからちゃんと切れるカッター買おう・・・
そう言って店に入る
カッターを選ぶ彼女
でもいいや
お金ないしねー
そう言って店から出る
カッターを1度も触らずに
でも
本当は死にたくないんだ
気づいてほしいんだ
「私、此処で生きてます
此処で頑張ってます
此処で 心で 叫んでます」
だって彼女手首切ったぐらいで死ねないとわかってるもん
だって彼女カッターなんて見てなかったもん
傍から他人(ひと)が見たらそう見えるのかな
その他人(ひと)は心の叫びに気づいてくれてるのかな
彼女の名前は
私―――――
他人(ひと)の名前は
貴方―――――