詩人:Lを持つ者
僕たちは恋をする。
恋をしながら二人の関係をロープで繋いで杭を打っていく。
いくつもいくつも打っていく。
今いったいいくつの杭を打ったんだろう?
君は数えてる?
数えきれないぐらいたくさんあるよ。
…でも、最近は杭を打つことがなくなったね。
君は仕事、僕も仕事。
すれ違いが増えてきた。
一回すれ違うたびに僕らの大事な杭が抜けていく。
地面をえぐって抜けていくからそう簡単には戻せない。
戻そうともがいてる横でまた新たな杭が抜けていく。
なんでだろう?
いつからこうなったんだろう?
考えてる間にも杭は抜けていく。
杭が抜けていくのに何もできない僕の無力さ。
悔しい。切ない。
でもどうにもできないこの歯がゆさ。
君は気付いてるのかな?それとも君が抜いてるの?
どっちにしてもどうしたらいいのかわからないよ。。