詩人:桃鈴
君が名を呼べば
君の名を呼べば
それからの二人はきっと
変わっていたはず
君が手を引けば
君の手を引けば
未来はどれだけ
変われたのだろう
動かせない時間は
それでも一定に動いて
変えられる現在は
変わらない過去に成り行く
想いを言えない僕らは
きっと何回繰り返したって
胸締め付ける思い出しか創れない
強すぎる感情は時として
独占欲より,
自分を守る事に傾く
どんなに殺したって
直ぐに蘇る想いを
君の手で終わらされる事が
何より怖かった
どんなに覆い隠しても
幾度も漏れ出でる想いを
この手が壊してしまう事に
何より怯えてた
君に言えなかった『好き』の言葉は
この先も誰に宛てられることもない
君以上に好きになんてなれないから
嘘に変わってしまうとわかってる言葉を
この先も口にすることはない
君以外には重すぎて使えない
君には全然足りなくて
もどかしい位だったのに
君に言えなかった『好き』の言葉は
今でもこの胸に生きて
君に伝えなかった『好き』な想いは
何時までもこの胸に生きる
いつか笑って
『あの頃大好きだった』
解放される日を待ってる
あの日々に何時までも置き去りの心
この胸から外に出る日を待ってる
君に放たれる瞬間を待ち望んでいる