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詩人:タキシード詩者
俺は泣いた顔して笑ってる道化師。
滑稽な動きで所狭しと動き回り、時々間抜けなふりして大袈裟に転んだりして笑わせれば子供は皆大喜びさ。
人に笑われる仕事は惨めじゃないかって?
こっちは人の感情を支配しているんだ、惨めなわけないさ。
奴らは俺が本当は笑っているかすらも分かっちゃいないんだ。
“皆地獄に落ちてしまえ”
例えばそう願いながら憎しみを込めて観客席に視線を投げ掛けても、誰一人気付きやしないんだ。
ん?本当にそんなことを考えながらショーに出ているかって?
そりゃ企業秘密さ。
何でも謎がある方が楽しめるもんさ。
俺は笑った顔して泣いてる道化師。
今日も皆を笑わせる。