詩人:丘 光平
白い波音はさえざえと 日ぐれの風になびいている 崖のきびしい胸元に 摘まれることのない紅の花 たがいに身をよせあい、ゆれながら そして砂浜に 親しい友を失くしたひとのように 立ち止まるあなたの眼差し 深く染みわたる海の果てから しずかに、 しずかに星は響いてくる