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詩人:どるとる
通り過ぎてく 窓の外の景色を染める色や
空の流れや 人々の営みを眺めながら
ぼんやりと 頬杖ついて その向こうにある
まぶしいほどの 輝きに見惚れながら
こっそり君のことを考えていた
笑われちゃうかな 嫌われちゃうかな
こんな 浅ましい気持ちになる僕を
理由もなく 生まれる焦燥を 片付けられず
いつの間にか 夕暮れの中
暮れてく空が 街並みを抱きしめてる
懐かしい風に出会うたびに同じ気持ちに抱きしめられる
僕はきっと 帰る場所を知っているんだ
心はたどるだろう 来た道を戻るように
あなたの ただいまが待っている場所へ
変わらない営みの中で 君が笑うだけで
それ以上何も 欲しいとは思わない
君がそばにいる それだけのことが
どうしてだろうってくらい僕を強くする
愛してるなんて 言葉にするのは
恥ずかしいから せめて
君が先に 言うのを待っている
人の足も まばらになって 静けさが包む夜
振り返る瞳に映る君が笑った
なぜだろうまた僕はそれだけで 幸せなどと容易く思える
君がいることが こんなにも僕のすべてになっていたなんて気づかなかった
扉を開けてこぼれる光 夕飯は何かな?
きっとこのありふれた物語には
タイトルなんていらないよ
だっていつか跡形もなくなってしまう
それを知りながら愛されてるの命懸けで
懐かしい風に出会うたびに同じ気持ちに抱きしめられる
僕はきっと 帰る場所を知っているんだ
心はたどるだろう 来た道を戻るように
あなたの ただいまが待っている場所へ
今日も帰るんだ。