詩人:どるとる
愛とは何かを見失ってしまったとき
人はただ言葉をなくし
そのかわりに詩を綴る
愛する人のため
声にならない思いならば文字で伝えよう
雨が降る日ならば
悲しい詩を
晴れた日ならば
喜びの詩を
声にならない声で言葉の中に思いをつめこんで 今 開く扉
何も言わないままで
無言のままで伝えられたら伝えきれない思いも救われるかな
真っ白な画用紙のような気持ちに君の返事は何も書かれてない
それでもそのくらい僕が好きなんだってことなんだよ
何も言わないままで
生きてゆけたら
無言のままで過ごせてゆけたら届けきれない気持ちさえ永遠に終わりにはならない
だから僕は何も言わない
愛してるなんて当たり前なこと 君に伝えたって当然なことを繰り返してしまうだけ
だから
だから
人は愛という
その意味を見失う
簡単さ
無言のままで
愛を伝えたらいい
言葉なんて必要ないさ
愛はつねに永遠だと決まってるから
僕は無言のままで君を抱きしめる
君の悲しみや痛みごと声にならない思いで詩う
ただようメロディ
空を赤く染めて
僕らはその下で
他愛ない暮らしを。