詩人:どるとる
おまじないって 隙を盗んで
キスをするときのいたずらな顔が
凍りついたアスファルトの上に
あたたかい 時間を降らせるんだ
振り返る僕の瞳に映る 君の姿が
少しずつ大人びていくのは 季節が流れたから
僕は ちょっとだけ君に見とれすぎたね
いつの間にか 君も僕の知らない君になって
追いつけないような場所に 行ってしまうような気がして
手を握ったときの わずかな瞬間だけでも
永遠を感じたくて 五感を働かせてみる
だけど 通り過ぎてくだけのエブリデイ
さっきまでの 君もあんな遠くにいる
まばたきが もったいないと思う
人生でまばたきする回数を数えたら
どれだけの君を 見つめられたかな
今までのまばたきが惜しくなる
まばたきの瞬間に消える君の姿が
視界から消えるとき世界も消える
僕は少しだけ君を好きすぎるようだ
愛を知らなかった僕には 今の気持ちはわからない
こんなにも好きなことが幸せなこと
悲しいこと
出来ればずっとそばにいたいと願うけど
それは愛というにはわがままな気持ちだ
だから時には手を離す寂しさを知る
その寂しさがまだ見ぬ愛を教えてくれる
君のためならやれることならなんだってやった
君が笑ってくれるように
君が幸せになってくれるように
ただそれだけを思っていた
いつの間にか 君も僕の知らない君になって
追いつけないような場所に 行ってしまうような気がして
手を握ったときの わずかな瞬間だけでも
永遠を感じたくて 五感を働かせてみる
だけど 通り過ぎてくだけのエブリデイ
さっきまでの 君もあんな遠くにいる
ここから 見つめる君は少しだけ
憂いに満ちて とてもきれいだ。