詩人:さみだれ
あなたは手を取って
僕はその手を今もまだ握ってる
ここにいる?
なぜあなたの寝息も
青い月明かりも無いのだろう
世界は希望に溢れて
可能性なんてどこにでもあるのに
僕のことだって見えてるはずなのに
気が付けば
あなたは手を離して
ここにいない?
その声が聞こえなくなり
その言葉を忘れられずに
私は背を向けて
みんなの輪を離れて
眠りにつく
あなたは幸せだった
僕は終わらないと思った
ここにいる
当たり前や常識が
永遠を否定する世界において
なお当たり前や常識を唱うのであれば
永遠なんてものは生まれない
僕もあなたも終わったんだ
青い夜に
ふと隣を見る
ここにいない
その白い頬が星の色に染まる
起きてほしいとつつく指先は宙をさ迷い
ただ私だけがここにいる
やがて朝がきて
夢を忘れて
そうやって生きていくことが当たり前なら
私は永遠だ
ずっと一緒にいよう