詩人:ハト
落ちてくる雨水の
着水地点は
緩やかに広がる
波紋でありました
流れ出ることもなく
流れ出そうとすることもなく
ただ
緩やかに波打つ
一つの接点でありました
たりらりら、
たりらりら、
るりるりるり、
広がってゆくのです
鼓動の早さで
らりらりら、
らりらりら、
ふぃりりりりり、
てぃりりりりり、
音楽 音楽 音楽
けむる
けむる
あめのやま
あめのもり
あめのはやし
あめのまち
色とりどりの傘広げて
帰っていく子どもたち
それは鼓動の早さで
落ちてくる雨粒の
着水地点は
緩やかに広がる水面でした