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詩人:はるか
この角を曲がると
潮の香りがつよくなる
家々がたち並ぶ
せまい路地の合間に
あの日の青が
チラリとみえた
あなたがいた海
あなたといた海
季節はずれの砂浜は
人影もまばらで
砂の白さだけがやけに
浮きあがって見える
ここで笑ったよ
ここが最後だったね
やる事なくて退屈すると
バカの一つ覚えみたいにここへ来た
腐っても許しあえる
アイツらと共に
フザケてたよね
泣きたいくらいにさ
恋と友情であふれた頃のざわめきが
静かな波音になって
耳に心地いい
みんなでいた
ここが全てだったね
ひと声かければ
笑いながらやってくる
アイツらと
たまには大騒ぎも
いいかな
今では会えないあの人の思い出話を
肴にして
あの日うまれた
この海でさ