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詩人:ナナエ
開いた世界は
あたしたちが生まれる少し前
オカメインコみたいなママと
ママよりも背が低い父が
金の屏風を背に並んでいた
パパなんて呼べないくらい
険しい表情をした父
険しい顔でこっちを見てるオカメインコみたいなママ
そんな世界を
そんな二人の娘と息子が見て笑う
だからあんた身長伸びなかったんだよ
そっちこそオカメみたいな顔で笑うな
これは
撮る人が下手だったの
昔の花嫁はみんなこんな顔だったの
そういって
25年後の母が笑う
きっと記憶にも残らない
いつかのやり取りだけど
残しておきたいと思うのです