詩人:千波 一也
赤信号に待たされること
そのうえをゆく安息は
無いかも知れない
エバー・グリーン
常緑の日よ
きみを
迎えるそのために
花冠をこしらえよう
微笑んで
ひとりずつ
巨大な輪となろう
花冠はうつくしき極刑
こどもは急いで
おとなになりなさい
エバー・グリーン
常緑の日よ
この呼び声こそが
もっともらしく季節をさまよう
平和のために争いなさい
きずなのために
裏切りなさい
はやりうたの上澄みは
そんな指図にまみれていないか
動くということはひとつの傷
だれかをかばって
その向こうのだれかもかばって
気付けば自分もかばわれて
かわいた風にも
涼しさ思えばそれで終わる
あしたのうたはひとつの墓標
緑のフレアに
ただただ、夕日はサイレント