詩人:どるとる
あなたには大切な人はいますか?
その人の背中を見たことがあるかい?
悲しみをきっとたくさん抱えてるのに
言葉にはしないで笑っているんだよ
強がりと言ってしまえばそれまでだけど
優しい人は 悲しくても笑ってしまうんだ
誰かのことを ふと何気なく思うとき
胸の真ん中に まず最初に思い浮かぶ
人は誰ですか?その人があなたの大切な人
夜の街にそっと灯った きらびやかな明かり
333メートルの 高い東京タワーに
君とのぼって 見下ろした街は
とてもきれいだった
今どんな気持ちだろうって
気づけば 君の胸の内をうかがう
でも 目の前にいる君は とても
愛らしい笑顔を浮かべてる
どっちが本当の君なんだろう
気になるけど 言葉にはしないよ
いつでも かっこよく立っている
そんな頼りがいのある人になりたい
約束はするけどなかなか会えないよ
この前会ったのはいつだったかなあ
キスをして 抱き合えば 愛なんて
伝わるものだと 思っていたのに
見えないもののほうが多いくらいで
見た目よりずっと 強い君も 時には悲しみに勝てず
涙を見せる でもきまって悲しいとは言わない
君と僕が住む東京の象徴のように
いつも僕らの暮らしを見守ってる
その役目はただの電波塔なのに
いつでも気づけば そこにある東京タワー
そしてまた僕は何かあるたびに
君にのぼっては 人には言えない悩みを
打ち明けに 来るんだよ
変わらないここからの眺めは今日も
僕にたくさんの大切なことを教えてくれる
今はただ不器用にすれ違いながら
ありのままを愛そうと思ったんだ
手をつないでまた 離したりして
どっちつかずで 身勝手な恋を
いつまで続ける気になんだろう
僕らは もう引き返せないとこまで来てるのに
あと一歩 もう一歩で僕と君は ひとつになれる
振り向いた 君に僕がやるべきことは
その笑顔を守ること。