詩人:どるとる
風のささやきに耳をすましてみれば
取って付けたような生きる理由を
まんま宛にしてる 今日がたやすく笑い飛ばせるくらいに
ばかばかしいことだと気づいてしまう
忙しい街並みは たくさんの人であふれ
今日も 人はわけもなく先を急いでる
瞳の奥に咲いた花や夜空の星を
思うこともないまま
何の所以もない 今日が名残惜しいのは
少しだけでも今日が楽しかったからで
だからどうってわけじゃないけど
スタンドバイミー なんとなく打算みたいに言ってみたかっただけ
泣きじゃくる人を見て見ぬふりをして
見なかったことにしたよその無関心さが
誰かを 知らないあいだに傷つけている
そんなことにも気づけなくなったのさ
いつの間にか自分しか見えなくなった
ページをめくる手が手繰り寄せた
今日が たとえ誰かの涙を呼ぼうとも
いまだ続く 悲しい戦争の被害者や
闘うことを望まない無防備な命に歌う
愛と平和だなんて鼻で笑っちゃうくらいきれいごとだと 思ってるけど望む未来は
紛れもなく 争いのない 誰もが笑えるそんな未来の筈だろう
待ちわびた今日が 昨日より少しいい日だといいな
夕暮れの街 お別れを交わすとき
離れてく手が 消えてく温もりを
大切だと 抱きしめたら熱を失い すぐに冷えた手も
君の温もりを 忘れちゃいない
ここにあるよ 大切なものは
何の所以もない 今日が名残惜しいのは
少しだけでも今日が楽しかったからで
だからどうってわけじゃないけど
スタンドバイミー なんとなく打算みたいに言ってみたかっただけ
それだけだ 恥ずかしいから詳しくは聞かないでって
僕は照れて顔をそらした。