詩人:はちざえもん
夢を見て目覚めた 赤い平原と一刻の時間 傀儡を壊しては笑う 子供たちの横顔
暗闇の差し込む部屋とは おそらく僕の脳の中 川辺で積み上げた石は また元通り
赤い平原で一刻の時間 僕は傀儡を壊しては笑う 子供たちの横顔を殴りつける
感触がこびりついて離れない その姿は異形の鬼子 目覚めてから気が付いた 僕は鏡を見てただけ
歪む横顔でまだ笑っている 嘲るような悲しむような 僕は傀儡の糸を切る 音を立てて崩れてく
少しずつ崩れていく自分を、水槽の外から眺めているような感覚。
僕が僕自身として重なり合せた傀儡の屍
目覚めてから感じた 自分が自分でないかのような感覚。時間が流れていないかのような感覚。
「今まで全て夢だったんだよ」
ある日、目覚めて誰かが僕に言いそうだ。
夢を見て目覚めれば 違和感は残れども何も知らない
目覚めの良い朝が始まり 今日も昨日をループする