詩人:どるとる
時間泥棒が 朝を盗んでゆくのを見た
あまりの早業に 僕の目はくらくらさ
屋根から屋根へと飛び移り
星を 盗んでゆく手際のいい魔術師
今度はどんな魔法を見せてくれるの?
種も仕掛けもない夜に 起きる奇跡
夢から 飛び出して僕に会いに来る
幸せの羽ばたき 楽しそうに
ステップ刻む足音
僕は世界を少し甘く見てた
この世界が こんなにも眩しいなんて
手のひらに 思い出を映しては笑う
夜間飛行の真っ最中 行き先はない
同じところを行ったり来たり
箱の中から飛び出す仕掛け
目には見えないファンタジー
常識なんてまるで 通用しない
魔法仕掛けの 不思議な出会い
出し抜けに咲く 名前も知らない花
つまりは君の笑顔
僕は少しだけ 明日を待ちくたびれたよ
一足先に 明日に会いに行こう
色眼鏡で 見る世界は すべてが
つまらなく見える だから裸眼で
心はさらけ出したまま傷痕を抱いて
この世界を 飛び回る自由すぎる翼
種も仕掛けもない夜に 起きる奇跡
夢から 飛び出して僕に会いに来る
幸せの羽ばたき 楽しそうに
ステップ刻む足音
僕は世界を少し甘く見てた
この世界が こんなにも眩しいなんて。