詩人:どるとる
ふいに押し入れから出したアルバムに
ピースサインで 笑う君の写真が出てきた
あの頃、僕はバカをやっていた
ただ過ぎてく時間なんか気にしないで
その瞬間その瞬間がいちいちきらめいていた
写真に映る あなたにまた恋をするなんて
そんな恥ずかしさを風が笑った 日曜日
覚えていますか?あの桜の咲いた道を
君と二人で歩いた日のことを
僕は今も鮮明に覚えているよ
つないだ手のあたたかさまで真新しい
僕ら 二人はもう別々の道を歩いてる
でもこの旅のどこかでまた出会えたら
出会えたらいいな
苦手なお酒も飲めるようになったよ
少しは 君の理想に届いた気がするよ
新しい 服に袖を通した日に なにかが変わった気がしたけど
何が変わったというんだろう まだ僕は一人ではうまく歩けない
写真を 手にとって懐かしい君を見たとき
涙の粒が 写真にこぼれて君の顔が滲んだ
流れていく日々の中を風のように渡り
季節は幾度もこの体を通り過ぎた
交わした口づけは今も君だけなのに
もう一度誰かと重ねたいとは思わない
季節の終わりは新しい季節の始まり
好きな服の好みが変わるように 容易く気持ちを動かせたなら
心は今も 君のもとにある
返してください 君と過ごした日々のすべてを
なんて 罪深いことを考えてしまう僕を
君は 愛せなかったってことも わかっているのに
覚えていますか?あの桜の咲いた道を
君と二人で歩いた日のことを
僕は今も鮮明に覚えているよ
つないだ手のあたたかさまで真新しい
僕ら 二人はもう別々の道を歩いてる
でもこの旅のどこかでまた出会えたら
出会えたらいいな。