詩人:どるとる
疲れたなあなんて そんなことを
言いながら 僕は帰る
悲しいことは相変わらず尽きないけれど
それもまた 人生と笑ってた
駅前広場の 賑わいと打って変わって
静かな 路地には 猫のあくびと君の小さなため息
窓の外を見てごらんほら夕日が沈む
いつまでも焼き付いて離れない
真っ赤な夕日に 顔まで染められて
寒そうに君が手を合わせてたから
そっと僕のマフラー首に 巻いてあげた
他愛もない話を 重ねながら
一歩ずつ距離を縮める
不器用なのは 昔からだから
今さら 始まったことじゃないんです
また明日会おうねって 約束したのは昨日のことで 今日もまた昨日と同じように
また明日ねって 約束を交わす帰り道
手をつないだら 伝わるぬくもりが
名前のない 幸せを僕にくれました
ありがとうを言う暇もないくらい
その幸せは 途切れなく 幸せを運んでくる
ドラマのようにはいかないなあ
やっぱり 喧嘩もするし
すれ違うこともある
でもそれが とても心地いい
離れたときに感じる 寂しさが 僕に忘れている 大切な気持ちを思い出させてくれるから
いつまでも焼き付いて離れない
真っ赤な夕日に 顔まで染められて
寒そうに君が手を合わせてたから
そっと僕のマフラー首に 巻いてあげた
マフラー巻いてあげたのは僕の方なのに
マフラーを巻いてもらってるのは僕の方
だって 心はこんなにあったかいから。