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詩人:evans
夏の朝
通勤電車に揺られて
地下鉄に入る
どこか懐かしい
昔の風景
目の前に座る
ワイシャツ姿の3人の男
その隣には
小さな女の子を連れた母親の姿
地下鉄に入り最初の駅
杖をついたお婆さん
「失礼します・・・」
と母親の隣に腰掛ける
眼鏡をかけた優しい
笑顔のお婆さんは
「お娘ちゃん幾つ?」
不思議そうな顔をして
指を3本立てたその子は
やがて
母親の腕の中に
顔を摺り寄せ
人見知り
ウトウトと
眠りに就く子を横目に
ひとときの会話に
花を咲かす
二人の女性
昔は良く見た風景
当たり前の風景
それぞれの時代を
生きてきた女性達の
談話の中に生まれた笑顔
触れ合いの中に
生まれた「こころ」
最近は見かけることが
できない風景
いつの日になるのだろう
こういう風景
日常見られるときは・・・
平和の原点 ここにあり
そう感じた・・・